2016年9月14日

ナンパ日常茶飯事 (ナンパについての考察 その2)

その1のつづき)

どんなに私が記憶を、摩擦で火が起こるくらいこすり揺さぶっても、
ブラッドショー・浜口(引き続き、SEX AND THE CITY気分でお届けしています)の前に
男性だけの列ができたことは、ない。
ナンパされた体験も、生まれてこのかた2回だけである。
それも全て中東ご出身の方!

それは、確かに私が一筋縄ではいかない服装をしていたり、
男受けしやすそうなメイク・髪型・服装をしていないことも関係しているかもしれないが、
だけどそれだけが原因とも思えない。
可愛い友達の前にだって男性の列ができていて、
あれ、この子、激戦区のラーメン屋だったっけなと思ったこともないし、
お笑い道場さながらの、ナンパ道場、ナンパが当たり前だった世界の話を、
初めて耳にしたのだ。

嗚呼、きっと時代が変わってしまったのだなぁ。

現代はナンパのナの字が出る前に「草食系」とかが台頭してくる時代だ。
そのような情報が流れた時点でなのか、その前からなのか、
男性が女性に対して行動を起こすこと自体がやりにくくなっているのではないだろうか。

題して、「ナンパ日常茶飯事」。

同い年として話した友だちも驚き、
「福岡だけで起こっていたことなのではないか。」という疑惑も浮上、
この話は、時代が大きく関与しているのだと私は大きく高をくくり、
あくまで私ども20代の知らないカルチャーとして、
胸の内で「解決」の判を押したのだった。

そして、数日後。

福岡で一向に友達ができない私は、またも親戚・ユリちゃんとドライブ。
すると何の話をしていたのだったか、
ユリちゃんがちょっと気だるそうに言った。

「私、こないだナンパされたんよ。」

・・・えっ?

あれっ??

時代が違うんじゃないですか!?

血のつながった私の驚きをスルーして彼女はなおも気だるそうに続ける。

「しかも、イオンで。」

・・・・・・イオンモールを皆さんはご存知だろうか?

ショッピングモールである。

そこで、今や結婚10年を過ぎ、元気ピンピンな子供が2人いる親戚が、
「ナンパされた」と言っている。

「しかも、ブーツの試着しとった時によ!?」

彼女はつづけた。

「ずっと後ろついてきてたみたい。
 ちょうど、こう、ブーツを履いてる時に「すみません!」って。
 私も片足突っ込んだブーツ掴んだまま、「はい?」って、顔だけ上げて。
 そしたら「ご飯でもご一緒しませんか?」って言われたんよ〜。」

こちらはすでに興奮している。だって、イオンモールなのだ。

「どんな人に!?」

「なんか、普通の20代か30代前半の本当普通の人やったよ。
 そんなブサイクでもないし。普通の。スーツ着た。」

「それで!!?」

なんで普通の20代か30代がイオンでナンパしているんだ。
しかも現代に!
なにを、やっているのか!!
解決させ蔵に入れたはずの事件を掘り起こされ、私はひっちゃかめっちゃか。
しかしユリちゃんは安全運転を維持したままなおも語る。

「私、結婚してるんです〜ってちゃんと言ったよ。
 えっ、て相手が言っとったけん、しかも子供もいるんです〜。
 二人(指をたてて)。って言った。」

futari

「そしたら!!?」

「じゃあ、お茶でも。って言われて、
 まぁ、丁重にお断りしたよ。」


放心状態だ。


未婚女性と思ってご飯に誘い、既婚女性と知ってお茶にランクを落とした・・・・・・
いや、そのことにではなく、
今は滅多にないと思い込んでいたナンパが、
かのイオンモールで行われたことである。

その日、ドライブのラストには実際の現場(イオンモール)に寄ってみた。

まさかここを舞台にナンパが繰り広げられたなんて、
やっぱりにわかには信じがたいことだった。


(まだ続く、、)