2019年1月3日
2019年元日日記/すごろくをつくろう
年末、仕事でうかがった先が近所で、
「最近近くに引っ越してきたばかりなんです。」
と言うと、「1月1日、こっちいる?一人?」と聞かれて「はい」と答えると
「一人の人たち集めてすごろく大会するけどくる?」「いきます」
これが、12月の話。
そして迎えた2019年元日。
うかがうのが2度目になるその人(Sさん)のお宅に入ると、
すでにすごろくの土台ができていた。
そうして少しずつ"一人の人"たちが集まり、
Sさんを入れて6名になったところですごろく作りが始まった。
そうだすごろくはまずは作るところからやる。
「なーんでもいいの。」
「現実に、ありえないようなことを書いてね!」
「でも、つまらないのは、ダメ。」
なんでもいいと言いながら、Sさんの注文が多い。
現実にありえなそうで、つまらなくないもの……。
「タイムマシーンに乗ったので、2マスすすむ」
すごろくなのに、日常がじんわりとにじみ出てしまっている。
「〜ので、」と書いてしまうあたり、現実から脱し切れていないと思う。
もっと端的に!
「急に5億もらう」
自分という人間の浅さを知る。
なんなんだ、どうしたらいいんだ。
現実じゃない、つまらなくない、、
大したことない2コマしか書いていないのに、
すごろくスランプに陥る。
できれば新年早々、スランプになんて陥りたくないと思う。
だけど思いつかない。
現実にありえないようなことで、かつ、つまらなくない……、
「Sさん、ここに、止まってる人がいます!」
「なに!?書けない人はどいて!」
私はSさんに押しのけられ、すごろくの外に出されてしまった。
そこは誰もいない、世紀末的な静けさに溢れた世界だった。
盛り上がるすごろくワールドに顔だけ無理矢理ねじ込んで、
私はSさんの書いたコマを見た。
現実がなんなのか、わからない。