2016年9月2日
マヤちゃんは文芸部
というマヤちゃんのTweetを見て、
わたしは「課題図書」というキーワードに触発され
トルストイの「アンナ・カレーニナ(上)」を購入したのだったが、
まだ30ページしか読んでいない。わたしの夏の課題図書。
8月26日。
きょう、マヤちゃんと会った。
マヤちゃんも課題図書をちょっとずつ読んだり
ちょっと開いて気分じゃない、と思って別の本にしたりして、
机の上にどんどん本が広がっていっているらしい。
「すごいよね、そういうとこ。」
とマヤちゃんは言って喫茶店の机にふせようとした。
「え、なにが?」
わたしは分からなかった。
マヤちゃんはいささかビックリしたように起き上がり、
「本がさ。そういう、開くと、別の世界が広がってるとこ。」
と言った。
わたしはどちらかというと、「すごい」というのは
幅広く読書を手がけるマヤちゃんのことだと思っていた。
そしてまたマヤちゃんは
目の前にあるアイスコーヒーに一口もつけずに
手元の少年ジャンプに目を落とした。
(終)