2016年8月23日
空気みたいな授業
教員採用試験を受けている友人がいる。
「教員採用試験(きょういんさいようしけん)は、都道府県および、主に政令指定都市がそれぞれの設置、運営する学校(公立学校)のために教員を採用するための採用候補者名簿を作成するための試験である。」
〈Wikipediaより〉
てなわけで、ざっくりまとめると、
教員の免許とはまた別に設けられている、
高い倍率、狭き門の試験らしい。
その友人と、先日、コメダ珈琲店にて会った。
採用試験のなかには「模擬授業」というものがあるらしい。
「本当の授業みたいにやるがって。」
「なにそれ、エアー授業ってこと?」 と聞くと、
「そう。」 と友人。
「じゃあ、◯◯君。えっ、聞こえん。もう少し大きい声で。えっ? えっ!?、、みたいな?」
「それは減点。」 と言われた。
エアー感に調子に乗りすぎると駄目らしい。
そして友人は実際に、店内の向かいの席で、
エアー授業をやって見せてくれた。
「今日は白鳳(仮)についてやろうと思っちゅうけど、
白鳳について知ってる人?
・・・(間)・・・、そうやね、けっこう皆知っちゅうね。
じゃあ、白鳳の生い立ちについて知ってる人は?
・・・(間)・・・、おお〜、けっこう減ったねぇ。
じゃあ◯◯君、白鳳はどこから来たと思う?
・・・(間)・・・、おしい! 白鳳は… 」
これを4人の面接官から見られるのだそうだ。
仮想の生徒を対象に、1人でしゃべりつづける友人。
「かわいそう・・・」
試験でなければ、ただの見せしめ。
世の中いろんなところに女優がいる。
だけどその練習をくりかえし、
目の前でエアーに挑む友人の姿に、
わたしは文字通り励まされたのだった。